はじめに
今回は、これまでのトピックから少し方向性を変えて、現役のイタリア毛糸メーカー代理店マンである私が日々利用している海外の高級毛糸を国内でお得に手に入れる方法と、その素晴らしさを代理店マンの視点を交え詳しくご紹介させていただきます!
間島福平商店
ご紹介するのは一部の毛糸マニアさんの間では既に有名なネット専門で
毛糸を販売されている”間島福平商店”さんです!
おすすめする理由は後ほど詳しくご紹介いたしますが、
何といってもとにかく安い!!
そして海外の高級な毛糸が盛りだくさん!!!
私自身イタリアの毛糸メーカーで働く傍ら毛糸マニアの一人であり、
趣味は家庭用編み機を使ってニットを編むことです。
自社で扱うメーカーの毛糸に毎日触れていますが、他社の毛糸もやはり気になる。笑
しかしさすがにライバル会社の糸を購入するルートは持ち合わせていない。。。
そのためあまり大きな声では言えませんが日々とてもお世話になっています笑
”間島福平商店”が出品されているサイトはおもに
Creemaやminneなどのハンドメイド系のサイトです。
下記をクリックすれば直接サイトにジャンプできます。
所在地は新潟県になるようですが、新潟県は日本でも有数のニット生産地で、高度な技術と高い品質を誇り、高級ブランドのニットを生産している工場がいくつもあります。
運営は新潟のとある有名なニット工場さんが直接運営されているか。。
もしくはあるメーカーさんが県内各地のニット工場で余った毛糸を買い取り、出品されているのかな?と思います。
注: 実際に確認したわけではないので推測になります。
おすすめ理由
海外の高級メゾンブランドが使用している毛糸が手に入る。
出品されている毛糸は高品質で高級な毛糸がとても多いです。
中には エ〇メス や グ〇チ、ルイ・ヴィ〇ン といった超高級メゾンブランドが
愛用しているイタリアメーカーの最高級毛糸が出品されていることもあります。
イタリアメーカーの工業糸というのは個人で直接メーカーから購入することはできないので、
普通であれば絶対に入手することができません。
(アパレル関係の方であっても日本の代理店へのルートがないと基本的には購入できません。)
現在、工業糸を扱う毛糸屋さんも少しづつ増えてきており、以前よりも工業糸というのは身近になってきていますが、、、
世界トップのブランドが使用している毛糸というのは購入ルートも更に限られており、なにより値段は桁違いに高いです。
とにかく安い!
現在、世界的な物価高や燃料費の高騰などの影響で、繊維業界では糸の価格がとても高騰しています。
特に日本では、円安がこれに追い打ちをかけ、海外から毛糸を輸入するための費用はコロナ前と比べて大幅に増加しています。
海外から毛糸を仕入れる場合、下記のような費用も発生します。
*海外輸送費
*輸入関税費用等その他
*日本に到着してからの国内輸送費
等々。。
注意:輸入関税や輸送費等は正確ではなく、あくまで参考例です。
関税などは実際にもっとかかるかもしれないですが、海外から糸を購入する場合、これだけの費用がかかるんです。。
そんな中、”間島福平商店”から購入すれば、海外から直接仕入れる価格の半値以下で購入でき、
関税やその他の費用も気にせず、英語でのやり取りも必要なく、高級な毛糸が手に入るのです!!
もうこれは買うしかないです!!!
対応がとても早く、丁寧。
各サイトのレビューが高いように注文から発送までとてもスムーズです。
ネットでの購入が当たり前になった世の中ですがやはりどこか不安はつきもの。。
しかし対応がとても早く、丁寧です。
(あくまで私個人が使用した際の感想です)
※土日祝日・夜間の返信や発送はしていないそうなので、購入されたとしても平日の対応になるそうです。
この毛糸が狙い目
“輸入糸“と書いてある糸。
前述の通り、海外の毛糸を購入するには通常でさえ費用がかかるのに、現在は円安、物価高の影響も重なり、とても高額になっているので”輸入糸”と書いてある毛糸はどれもお得です。
最近ではメーカー名の記載やコーン内側のラベル写真が掲載されないことが多くなったので、これまでの経験から述べる推測ですが、出品されている毛糸は上記の会社が多いという印象を受けます。
輸入糸 シルク30% × カシミヤ70%の糸。
”輸入糸シルク30%×カシミヤ70%” と書かれている糸の多くは
カリアッジ社のJAIPUR(ジャイプール)という糸である可能性が高いです。
※写真のようにコーン内側のラベルが確認できれば間違いないですが、ラベル写真がない場合は異なる場合もあります。
JAIPUR(ジャイプール)とは?
JAIPUR(ジャイプール)はニット業界では知らない人はいない超超高級、高品質な毛糸で世界中の高級メゾンブランドで愛用されています。
カシミヤの中でもとりわけ繊維が細く、長い”梳毛(そもう)”のカシミヤをふんだんに使用した糸で太さはNM2/56という細さです。
多くのイタリアメーカーに同様の番手、混率の糸がありますが、カリアッジ社のJAIPUR(ジャイプール)だけは別格だと言われています。
ゼニア・バルファ社:Cashwool キャッシュウール
商品名に記載されていることが多いです。
イタリアの有名紡績メーカー:ゼニア・バルファ社のキャッシュウールはよく出品されています。
このキャッシュウールは19.5マイクロンという細さのウールが使用されています。
19.5マイクロンのウール100%の糸は世界中に沢山存在します。
しかし、ゼニアバルファ社のキャッシュウールは独自の仕上げ、特許技術によって作られているため、ウール100%ながらシルクのような光沢感とカシミヤのような柔らかい風合いが特徴です。
過去に一世を風靡した糸で、今現在でも国内外数多くのアパレルさんで使用されていて、
”キャッシュウール”とネット検索をすると同糸を使用した製品が数多くヒットいたします。
注意点
工業糸なので作品を必ず洗う必要がある。
出品されている毛糸は、ほぼ全て工業糸なので作品が完成した段階で必ず作品を洗う必要があります。
何故洗わないといけない?
工業糸は編機で編まれることが前提なので機械の滑りをよくするために紡績時に
専用のワックス、油、溶剤が使われいるので、これらを洗い流す必要があります。
また手芸用の糸とは異なり、糸の風合い加工もされておりませんので、
風合いも硬いです。
イタリアメーカーの場合は糸の特性を最大限に生かすために1つ1つの糸に細かく洗い方が指定されています。
しかし”間島福平商店”では洗い方までは入手することはできませんので、作品を作る際は最初に小さいテスト編地を作り、編地を洗い、どのくらい縮むのか事前に把握、計算したうえで作品を制作する必要があります。
イタリアメーカーの洗い方指示書の一部例。基本文字だけです。↓
LOTが古い
出品されている糸ページにはコーンの内側のラベル写真が掲載されている場合もあります。
ラベルには糸メーカーの名前や糸の太さ(番手)、色番号、LOT番号のほかに製造年月日も基本的に記載されています。
確認すると出品されている毛糸のほとんどが何年も前に生産された糸であることがわかります。
古いLOTが多い可能性があることに留意し購入されることをお勧めいたします。
なお、これまで私が利用してきた経験では、古いロットで不良などが一切見られたことはありません。したがって、適切に状態で管理・保管されていると思われます。
単糸の糸は斜行(しゃこう)する
機械編みされる方は特にご注意。。。
毛糸は基本的に2本もしくは3本の糸を撚り合わせて1本の糸にしています。
手芸用の糸は、通常、強い撚りがかかっておらず、斜行という現象はほとんど発生しません。
しかし、工業糸の場合は撚りが強めにかかっており、撚りのバランスが合っていないと写真の編地のように真っすぐ編んでいるのにどちらかに曲がっていってしまう:斜行(しゃこう)という現象が起こります。
単糸の場合は基本的にどちらか一方にしか撚りがかかっていないので、編地が真っすぐにならず傾いていきますので購入する際は番手表記を入念に確認されることをお勧めいたします。
番手記載例:
単糸:1/15番手
双糸:2/15番手
まとめ
如何でしたでしょうか?
日本国内にいても海外の高級な毛糸が気軽に手に入るなんてとてもいい世の中になりました。笑
今回の記事が、少しでも多くの毛糸好きや編み物好きの方に役立つことができれば嬉しいです!
それではまた次回の投稿でお会いしましょう!!
けー